繊維業界用語辞典
( , , , , な, , , や, ら, わ, 参考文献)

ア行
あぱたいきょう アパ対協 アパレル製品等品質性能対策協議会の略。
いろあわせ 色合わせ カラーマッチングとも言う。被繊物を望みの色に染色すること。見本品と製品を繊維、染料などの物理的、化学的性質を考慮しながら同一色に染めることである。
えすいーけー SEK 繊維製品新機能協議会の略。抗菌防臭加工の独自規格認定機関として有名。現在JAFETと名称を変更。→JAFET

カ行
がすけんちかん ガス検知管 気体中の所定ガスの濃度を測定するためのもの。検知管内に充填されたカラムに一定量のガスを通じたときの変色域の大きさでガス濃度を測定する。
かちおんか カチオン化 カチオンは陽イオンのことを言う。陰イオンはアニオンと言う。
繊維にカチオン性基を導入してアニオン性染料及び薬剤の吸着を促進させる改質方法。
くりんぷ クリンプ 繊維の縮れのこと。人造繊維ではボリューム感を出すため、製造工程であえてクリンプを付けることがある。
げんきん 減菌 微生物を化学的手法や物理的方法などを用いて、微生物の生菌数を減少させること。
こんぼう 混紡 2種類以上の異なった繊維を混合し、紡績すること。

サ行
さくえんせんりょう 錯塩染料 <metallized dye>:含金属染料、1:2型、1:1型とも言う。
金属主にクロムを含むアゾ染料,日光,洗濯などの堅牢度の高い染料。
羊毛、ナイロン用
さっきん 殺菌 微生物を殺すこと
じゃふぇっと JAFET Japan Association for the Function Evaluation of Textile (繊維製品新機能評価協議会)の略。
しょうしゅう 消臭 すでに存在している臭気を、化学的、物理的手法によって除去、もしくは他の臭いによって感じにくくすること。→防臭
しょうどく 消毒 人や家畜類に対して有害な微生物を殺滅する場合にのみ用いる。
じょきん 除菌 微生物をろ過、沈降、沈殿、洗浄などの方法を用いて、微生物を除くこと。
すけーる スケール 羊毛など獣毛の外側に存在する、うろこ状の角質部分のこと。
すぱん スパン  
すらいばー スライバー 紡績工程における中間製品のことで、ロープまたはひも状をなしている繊維収束についての通称。
せいきん 静菌 微生物の増殖を阻害、阻止すること。
せいれん 精練 各種繊維の不純物を除去する工程のこと。ただし色素不純物の除去は漂白と称し、別の言葉を用いている。→漂白

タ行
たんせんい 短繊維 <staple fiber>:繊維長が短い繊維
ちょうせんい 長繊維 <filament>:連続した長い繊維のことを言う。
でしてっくす デシテックス(dtex) 生糸及び人造繊維の短繊維およびフィラメント糸の太さを表すのに用いる。線密度の単位の一つで、繊度ともいう。1dtex=1g/10,000m
てどらーばっぐ テドラーバッグ 気体中のガス濃度測定に用いられる特殊な袋のこと。ガスの吸着および透過がもっとも小さい素材で出来ている。
でにーる デニール
(denier)
単糸デニールのことを指して言う。生糸及び人造繊維の短繊維およびフィラメント糸の太さを表すのに用いる。線密度の単位の一つで、繊度ともいう。1d=1g/9,000m

ハ行
はんのうせいせんりょう 反応性染料 繊維と共有結合によって結合する染料のこと。主にセルロース、羊毛、ポリアミド繊維の染色に用いられる。
ひょうはく 漂白 繊維、糸または織物に含まれる有色物を除去して純白にする工程をいう。広義では精練と漂白の両工程を含むが、狭義では酸化及び還元処理よって有色物を破壊し除去する工程をいう。酸化漂白には塩素漂白、次亜塩素漂白、過酸化水素漂白があり、還元漂白には亜硫酸ソーダ漂白などがあり、一般的に用いられている。→精練 
ぴりんぐ ピリング 繊維表面に摩擦により繊維がもつれ合って発生する毛玉のこと。
ぼうしゅう 防臭 腐敗などを起こし臭気を発生する微生物などを除去、もしくはその増殖を阻害し、臭気を発生しにくくすること。→消臭
ぼうしゅく 防縮 羊毛やコットンなどを洗濯した場合に縮むことを防ぐこと。羊毛の防縮ではクロイハーコ法や樹脂加工法、コットンでは架橋剤の導入や液体アンモニア法が一般的である。
ぼうせき 紡績 ワタ状の繊維から糸を紡ぐこと。
ぼうふ 防腐 微生物を殺滅したり、微生物の増殖を阻害、阻止して、微生物による品質劣化を防ぐこと

マ行
まーせるか マーセル化 綿糸あるいは綿布を苛性ソーダで処理して絹のような光沢を付与する方法のこと。別名シルケット加工
めっきん 滅菌 微生物を全て殺滅、除去すること

・参考文献・
第13改正日本薬局方
繊維染色加工辞典, 1962年 日刊工業新聞社
理化学事典 第5版,